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日本酒と健康

健康面 誤解してませんか
―適量飲酒で「ガン抑制効果」
続 健康面 誤解してませんか
―太るは誤解、糖尿病予防効果も
翌日すっきり、ときどき水
―水がアルコール包み、胃を守る
適量飲酒の奨め
―「善玉コレステロール」を増やす
日本酒ならではのうまさ
―身体にやさしい燗酒を湯煎で
料理との相性
―似たもの同士が味を引き立てる
長寿日本に日本酒あり
―血液循環高め痴呆症を予防・改善
資料提供:日本酒造組合中央会
記事は醸造産業新聞社発行『酒販ニュース』2007.8.1〜2008.3.1に「50にして日本酒を知る」シリーズとして掲載されたものです。

長寿日本に日本酒あり



長寿・超高齢社会を迎え「健康の維持」は誰にとっても大いに気になる問題になっています。適量の日本酒には、老人性痴呆症の予防・改善効果があることがわかっていて、ストレス解消効果もありますから、豊かな老後と日常を楽しみたいなら、ぜひ日本酒を楽しんで下さい。

老化防止に効果

老化とは一般に、末梢循環が悪くなることと定義されます。年齢を重ねるにつれて、人の血管はだんだんと硬く細く、詰まりやすくなり、これが心臓病や重大な疾患を引き起こします。ですから、血管をいつまでも若く保つことが、老化の防止にもつながります。
 
血管の若さを維持するためには、なんといっても日本酒を適量飲むことが効果的。日本酒は体内に入ると心臓の働きを活発にし、血液の循環を良くする効果があります。
 
さらに、血液を固まりにくくする働きを持つ「ウロキナーゼ」を増やし、逆に固まりやすくする「トロポキサンチンA2」を減らす効果が認められています。血管にたまった悪玉コレステロールを除去してくれる「HDLコレステロール」を増やしてくれることもわかっています。
 
気になる病気の一つに老人性痴呆症があります。人間の脳細胞は130億個ありますが、これは20歳を過ぎると減少してしまいます。老人性痴呆症の防止には、この脳細胞を少しでも減らさないようにすることが重要です。新赤坂クリニック名誉院長で医学博士の松本康夫さんは、痴呆症の予防法に「一生脳を使うこと、考えること」「人付き合いをよくすること」「ストレスを解消すること」「楽しい、愉快な会話を楽しむこと」「7〜8時間の快眠を心がけること」「血液をいつもさらさらにしておくこと」「動脈硬化を防ぐこと」などをあげていますが、適量の日本酒が脳の血管の血のめぐりを良くすることでプラスの効果を生み出していることも説明しています。
 
また独立行政法人酒類総合研究所によれば、清酒酵母には「S−アデノシルメチオニン」という成分が含まれていて、これは痴呆症の改善効果を持つことがわかっています。


病気の原因・ストレスを解消

病気を治すことも重要ですが、なによりも病気にならないようにすることが一番。健康をむしばむ最大の要因が「ストレス」だといわれています。そのストレスの解消に最適なのが、やはり適量の日本酒。医学博士の関谷政雄さんは、「長寿の人のほとんどがお酒を飲んでいる」と説明しています。イヤなことはその日のうちに楽しくお酒を飲んで忘れてしまう。それと同時に、お酒を飲むことで交感神経が刺激を受けて行動的になり、何かをする意欲をかき立ててくれます。


肩こり・冷えも解消

ところで血管の収縮は、血管壁に沿って分布している交感神経の末端から分泌されるノルエピネフィリンというホルモンの作用によって起こります。ある実験で、血管に同量のノルエピネフィリンと血管の拡張を促す物質のアデノシンを振りかける実験を試みたところ、収縮はまったく起きませんでした。収縮した血管をアセトアルデヒドとアデノシンが拡張して血液が流れやすい状況をつくるのです。このアデノシンは核酸の一種で生物のRNAの中に含まれますが、RNAは他酒類よりも日本酒に圧倒的に多量に含まれています。このことから、日本酒はノルエピネフィリンによる血管収縮を阻止する作用を他酒類より備えているといえます。
 
この血管拡張作用で、日本酒には入浴やマッサージと同じように筋肉のこりをほぐす効果があり、特に毛細血管の働きを活性化することがわかりました。つらい肩こりは、血行障害が起きて筋肉に疲労物質や乳酸がたまること、冷え性は末梢の血管まで血液が行き届かない状態。日本酒をゆっくり飲んで血行を良くし、末梢循環を促進することで、肩こりの改善にもつながるのです。